5/19(日)は合唱の指揮者として演奏会に出演しました。
男声合唱団の名古屋グリークラブさんの第6回演奏会で、同団の創設時からのご縁は今年で13年目となりました(最初はボイストレーナーとして、途中から指揮者も兼務)。団員全体の平均年齢は74歳とのことで、まさに自分の父親世代の方々と一緒にいつも合唱の魅力を楽しませて頂いています。
プログラムの中で指揮を担当させて頂いたのは清水脩のアカペラ作品とトスティ歌曲集(ワンステージメンバーと共演)のステージで、どちらも練習の成果が充分に発揮出来たように思います。その素晴らしいハーモニーに、男らしい声の色に、本番中に何度も何度も感動させてもらいました!この合唱団としては初めての会場となった電気文化会館ザ・コンサートホールの豊かな響きとの相性も良く、男声合唱ならではの倍音の豊かさや音量の強弱の幅の広さを、聴いてくれたお客様はもちろん、歌っている団員皆さんもしっかり味わうことが出来たように思います。(終演後の打ち上げでもそのような感想をたくさん聞くことが出来ました。)
日本の男声合唱の分野における巨頭・清水脩の作品は、自分のような若い世代(各合唱団の選曲に関与する立場にある指揮者、指導者として)が意識してしっかりと取り組むべき楽曲が多く、男声合唱の「古典」「教科書」的な芸術的価値があるように思います。残念ながら今では中高生のコンクールなどで取り上げられることがほとんど無くなっているのですが、この分野のクラシックになるべく、今回こうして、これまでたくさん清水脩作品を歌い続けて来られた先達の生きた遺伝子を吸収させてもらえたことは、この先も合唱分野に関わる者として貴重な財産となることでしょう(団員の中には、50年以上前の学生の頃に清水脩の自宅に赴いて直接指導を受けたという方もいらっしゃいました)。
トスティのいくつかの作品では編曲や日本語の作詩なども担当しましたが、テノール歌手として自分が研鑽を積んだ曲をたくさん披露させてもらい、また合唱メンバーの皆さんには未知のジャンルや楽曲にチャレンジして頂いて(イタリア語の発音もバッチリでした!)とても感謝しています。次回はまたオペラ作品に戻って色んな曲に取り組みたいと思いますので、引き続き楽しみにしてもらえたら嬉しいですね。
この日は指揮者、ソリストとしても出演しましたが、アンコールの最後では団員皆さんと並んで合唱の一員としても歌わせて頂きました。合唱はスカラ座の研修所時代にも経験したのですが、こうして男同士で肩を寄せ合って歌うことが大好きです!人生の先達である団員皆さんがこの13年間でどんどん上達、進化される姿にいつも驚かされ、励まされています。これからも名古屋グリー合唱団の益々のご発展を心よりお祈りしています、ありがとうございました!(明日からまた練習再開です!)
(※写真は本番の様子と当日配布されたパンフレット。お客さんもたくさん来て下さいました!)