豊橋市のレストラン”ボンファンBonne Famme”さんでのランチコンサートが終わりました。
朝から良い天気で、お店のエントランスに広がる素敵な庭園(ガーデニングのコンテスト受賞の碑を発見!!)には所狭しとお花が咲き乱れて、前日の雨で水をたっぷり含んだせいか花も葉もとても色鮮やかに見えました。
店内に入る前のこの時点で、ピアニストの釣さんと二人ですでに幸福感に包まれていました。
お店の中も本当に素敵な雰囲気で、開店30年にもなるとは思えないモダンさ(もちろんフランス風の)と木材やブリキの内装やオブジェからうかがえる年月の重さを同時に感じました。(HPも充実されているのでどうぞご検索を!)
お料理ももちろん素晴らしい!!演奏前にお客様と同じコース料理を頂きました、ここでもピアニストと一緒に満足感に溢れてリラックス・・・「あ、でも今から本番だ!!」なんて大笑い。
そのコンサート本番は、店内の柱で美しく間仕切りされたアンシンメトリー(非対称)な空間に40名ほどのお客様がランダムに着席された少し珍しい演奏空間となりました。どこが正面ということもなく、アップライトピアノのすぐ後方の段差の上からお客様が正面からピアニストを覗く姿や、フロアによってあえて不均一な天井の高さに構築してあるために生じる音響(声やピアノの響き)のアンバランスさなど、普段と違う新鮮さを存分に楽しむことが出来ました!!
主催の「かたつむりの会」様は音楽療法を通じて活動されているとのことで、「歌の響きの骨伝導が血液の循環を改善する」とのお話を聞かせてもらいました。ご唱和頂いた「われは海の子」や「瀬戸の花嫁」をにこやかに歌って下さって本当に嬉しく思いました。
コンサート中ほどでピアノソロの間に控えている最中、81歳と自己紹介されたご婦人がこっそりとお声をかけて下さいました。まだ曲が残る集中しているさ中にも関わらず、大変興味深いお言葉にスッと聴き入って胸に響きました。内容とその温かいご表情は、きっと長く心に残ると思います。ありがとうございました(自分だけの記憶に留めておきます)。
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豊橋市、実は私の両親が若かりし頃一時期生活していた縁の深い町。3つ上の姉もここで生まれています(その後引っ越して、第2子の私は山口県の島生まれです。)
山口県から父親が単身、仕事の都合もあってちょうどタイミングよく来場しました。”ふるさと”の2番で「いかにいます父母~♪」と歌うちょうど目の前に父親が座っていたものですから、おかしくなって思わず口ごもってしまいました(その後、事情を話して会場も大笑い!)。
当時のお世話になった方や同じ職場(父は新設高校の音楽教師でした)の方と40年ぶり(!)の再会を楽しんだことでしょう。終演後はお互い次の予定があったのですぐ別れましたが、愚息の仕事がそのきっかけとなれたのならちょっとは親孝行になったのかな~と、帰りの電車で少し嬉しい気持ちになりました。
夏には今度はその方々が豊橋から山口の実家へ遊びに行く予定も出来たそうで、改めて舞台の仕事・音楽を人前で披露する機会が、人と人の輪をつなぐ素晴らしい力があることを再認識したコンサートとなりました。
またちょっと大人になれたかも(微笑)
皆様ありがとうございました!!(写真は父が撮影。なぜ?笑)