先週の5日,8日,9日は「コジ・ファン・トゥッテ」に出演しました。
名古屋二期会のオペラ研修所修了公演ということで、20代前半の若い研修生たちを中心に賛助出演のプロ歌手も混じっての上演でした。本番はもちろん、リハーサルの間も含め研修生たちの熱意溢れる歌や演技は目を見張るものが有り、その急激に成長していく様子からは大きな刺激を受けました。
ごく限られた予算の中での公演のため、セットも照明も使用しない本当に何も無い舞台でしたが、それが返って歌や演技だけで全てを表現するという力を養う一助となり、歌手本人がごまかしの効かないステージだったと思います。あえて厳しい環境だからこそ学ぶ物も多かったことでしょう、それぞれの終演後には安堵感や解放感、喜びや悔しさなど研修生たちの様々な涙も印象的でした。
ちなみに3回の公演で、研修生は一回ずつ3組のキャスティングでしたが、賛助の男声3名は3公演とも出演ということでしたので、本番の週の6日間で9回もオペラ一本を通すことになりました!研修生たちが成長したのはもちろんですが、実は賛助のオトナたちもそれ以上にしっかり鍛えて頂きました(笑)
これからプロとして羽ばたく若い研修生達に心からのエールを送りつつ、近い将来また共演出来る日を楽しみにしています。修了おめでとうございました!
(※写真上:名古屋二期会オペラ研修所バーゼクラス公演の終演後。指揮の佐藤正浩さんや音楽スタッフの皆さん、研修所の担当の先生たちと。写真下:同マスタークラス公演の衣装。)