あさって4/6(金)18時半より、名古屋市の電気文化会館でオール・カンツォーネ・プログラムによるコンサート「Voce ‘e notte~夜の声~」に出演します!
カンツォーネと言えば日本でも教科書やCMソングを含めて幅広く知られていますが、でもよく考えてみると題名とメロディーが一致する曲は実はほんの数曲ではありませんか?
「オ・ソーレ・ミーオ ’O sole mio」
「帰れソレントへ Torna a Surriento」
「サンタ・ルチーア Santa Lucia」
「フニクリ・フニクラ Funiculi funicula」
・・・あとは・・・?
実は本場イタリア人にとって、これらの曲は超有名でみんなのお気に入りの曲・・・では必ずしもないようです。もちろん有名ではあるのですが、どうやらいかにもポピュラー(子供向け)過ぎて、特に大人の音楽愛好家が観賞に耐えうるほどの曲と言えないそうです(留学中ミラノのレストランで歌っていた時の常連客との会話より)。
と言う訳で今回はよりオトナ向けの、これぞカンツォーネ、これぞナポレターナ(ナポリ方言の歌)という曲を存分にお届します!本よりカンツォーネファンの私(テノールですから!!)ですが、共演のお二人(Sop.飯田牧子さん、Bar.岡本茂朗さん)のリハーサルを聴いているだけで、もうまるでイタリアにいる気分にさせられてしまいました・・・ぜひ観客の皆さんともこの至高の音楽を共有できたらと思います、どうぞ会場に遊びに来て下さい!
写真はミスター・カンツォーネ(個人的にですが!)、ジュゼッペ・ディ=ステーファノGiuseppe Di StefanoのCDジャケット。1921年生まれの彼が1944年、大戦中にスイスで録音した一連の歌唱の記録はもはやテノール歌手にとっての”聖書(バイブル)”とも言えるほど、世界中のテノールファンの間でいまだに珠玉の輝きを放ち続けています。
当時22、3歳だったまだメジャーデビュー前の青年テノールの声、そしてその音楽を、歌の道を歩み始めた大学生時代の私は文字通り「かじりつくように」聴いていました。そして今現在も、車のカーナビに入っているCDリストの第1枚目にセット、一番近くに置いてあるテノールです。
今回歌うある曲なんて、学生当時からいつか歌ってみたいと楽譜を探し、ナポリ語の辞書を買ったり、手書きで転調した楽譜を作ったり、ピアノで伴奏してみたりして舞台にかける機会をじっと待ち続けること15年余り・・・(やっと!泣)オ・ソーレ・ミーオもいいけれど、今回歌うような曲ももっと歌える機会が増えるといいなぁ。
<中井演奏予定曲>
五月の夜 ’Na sera ‘e maggio/魂と心 Anema e core/朝の歌 Mattinata/泣かないお前 Tu,ca nun chiagne/小さな女王様 Reginella/つれない心 Core ‘grato 他