南座の「蝶々夫人」終演

京都では心配された雪の影響も無く、8日9日両日とも満員の南座で上演することができました。

 

劇場が歌舞伎の舞台というだけでなく、今回は色々といつものオペラ公演とは違う条件の元に上演されました。

 

歌手が演じるスペースが舞台左半分、オーケストラが舞台右半分に配置され、指揮者も舞台上なので歌手から見ると完全に真横(やや後方)に西本さんを見ながらの演技となりました。オーケストラの音はいつものオペラ公演の時のようなピットからでも、ガラコンサートなどの時のような後方からでもなく、「常に左から」という慣れない方向から聞こえてきます。

 

 

いつも以上に慎重に指揮者とオーケストラとのコミュニケーションを図りつつ、花道も含む歌舞伎の劇場ならではの、そして客席が近いことからお客様の表情がはっきり見える舞台から、精一杯の歌を演技をお届けすることを心がけました。

 

 

二日目の終演後には客席全体からのスタンディングオーベーション!従来からのオペラファンだけでなく、南座の常客さんや京都の花街筋のお客様(舞妓さんも出演されて、舞に演技に、素晴らしい美しさを存分に披露して下さいました!)も多かったことと思いますが、もしまた新しい方々にイタリア・オペラを知って頂けたのなら本当に嬉しいことですね。

 

 

南座の舞台からの景色と、花道を足音を踏み鳴らしながら走りぬけた演技を思い出しながら新幹線で京都をあとにしました。しばらくはその情景が思い起こされそうです、素敵な経験をさせて頂いてありがとうございました!

 

(※二日目公演の終演直後の舞台上で、キャストの皆さんと。隣は舞妓さん、艶やか!)