日本のオペラ舞台美術家の第一人者、川口直次さんによる新製作のセットをご紹介します!
今回の「理髪師」ではいわゆる「回り舞台」と呼ばれる、シーンごとに舞台上のセットが”お盆”の上をクルクルと回転してそれぞれの部屋や庭などの風景を見せて行く手法で演出されました。「理髪師」の有名なスカラ座版の映画(J.P.ポネル演出)でもおなじみで、1981年のスカラ座の引っ越し公演で日本でも上演されました。
この回る”盆”がやはり効果的で、お客さんには巨大なセットが動くところを見るだけでもきっと楽しかったことと思いますが、舞台上の出演者はさらにテンションが上がるというか、ちょっと目が回ったり軽い船酔いが続く状態になった方もいらっしゃいましたがそれも笑い話、本番直前に初めて会場の舞台で回る”盆”を体験してからの現場の明るい雰囲気は本番終了まで続いたのでした。
白に近い薄いグレーの建物の背景に照明で様々な色が映し出され、時間経過やストーリーの雰囲気作りに大いに活躍して頂きました。素晴らしいアイデアとデザインに、出演者も大満足でした!!
また機会があったら「回り舞台」で演技してみたいと思いました!川口さん、演出の中村敬一さん、ありがとうございました。(続く)