「理髪師」回想録① ~伯爵の衣装~

「セヴィリアの理髪師」公演から1週間。次の本番の前に、やはりゆっくり振り返ってみようと思います。

 

オペラ公演のあとのブログでの恒例、本番衣装のご披露です。

 

「理髪師」での伯爵はとにかく着替えが多く、兵庫公演と同じく今回も、衣装スタッフさんには4パターン用意して頂きました。(1幕冒頭→1幕フィナーレ→2幕冒頭→2幕後半)

 

舞台セット(川口直次さんの新製作でした!)が白、もしくはグレーを基調とした配色だったため、伯爵に限らずキャストの衣装はいずれも舞台上でよく映え、お客様からもきれいに見えたとの好評を頂きました。やはりオペラの衣装はセットの中で輝いてこそ、ですね。

 

ちなみに掲載の写真は、中央のセット内で撮影したもの以外はいずれも楽屋前の廊下で「本番中」に撮影したものです。そのせいでご覧の通り精気の無い表情になっていますが(泣)、いかに舞台からヘトヘトになって毎回戻って来たかが思い返されて苦笑いしてしまいますね。

 

 

最後の「モーツァルト・カツラ」(←勝手に命名しただけですが)で例の大アリアを歌ったわけで、本来はこのシーンが最も伯爵のフォーマルな姿(=正装)なはずなのですが……(笑)

 

本来は格調高き西洋の正装姿が、思いっきりアジア人顔の自分に似合うはずもなく、(それは逆に鼻が高くて目の青いヨーロッパ人が、時代劇の侍のチョンマゲ姿が似合わないのと同じことで、)こういった視覚的不釣り合いが苦手で日本人キャストによるオペラを避けるオペラファンも存在することには十分理解するものであります(自虐的ですが、本心です)。

 

 

せめてもの救いは、愛知県立芸術劇場大ホールは巨大な空間だったので、客席の大半の方々には気になるほどではなかった「はず」!(笑)後日注文して届くであろうDVDを見る勇気はしばらくありませんね~。

 

 

 

以上、衣装のご紹介でした!(続く)