今日は新宿区大久保で、午前中からオケ合わせでした。
オケ合わせはProva italiana(プローヴァ・イタリアーナ=イタリア式リハーサル)とも言われますが、オペラの本番ではピットと呼ばれる大きな”穴”に配置されるため舞台からは見えなくなるオーケストラと、この日だけは演奏する姿が見える状況でリハーサルを行います。元来「歌う」ことが好きな歌手にとって、一旦演技から離れて純粋に歌や音楽に集中出来るこのリハーサルは楽しみなひと時でもあり、オーケストラとのタイミングやテンポ感、声のコンディションなどを確認する意味でもとても大切な時間です。
立ち稽古では演出家がリハーサルをリードしますが、オケ合わせではもちろんマエストロ=指揮者が”ボス(親分)”です!(笑) あらかじめ決められた時間割の中で指揮者の沼尻竜典さんがリハーサルスケジュールを組み立て、わずか一日でオペラ全曲の音楽的完成度を高めていきます。楽しい中にも全員の集中力が研ぎ澄まされる感じが広がるこのリハーサルは、どのオペラ公演の時でも個人的に大好きな時間ですね!
東京交響楽団さんとは2月の新国立劇場でのオペラ公演(「愛の妙薬」2/7〜13)に続く今年2回目の共演となります。その時もオーケストラの美しい音色が印象的でしたが、今回もきっと素晴らしい演奏で日生劇場を包み込んでくれると思います。溌剌としたロッシーニの音楽を、皆さまどうぞ聴きに来て下さい!
(※写真は今日のオケ合わせの風景。)