4月3日(日)は実家のある山口県平生町でソロコンサートでした。
当日は快晴!桜が満開で、鶯や雉の鳴き声が聞こえる最高の春の自然に囲まれて、平生町の南寄りにある佐賀地域交流センターで約2時間のコンサートでした。会場の50席は地元のお客様で埋まり、懐かしいお顔やお馴染みの面々と目が合う距離で、オペラアリアから日本の歌、カンツォーネなどをたっぷりと歌わせて頂きました。
町のキャンペーン「イタリア〜ノひらお」の観光大使を務めさせて頂く関係もあって(コンサートの主催は町の関係機関)、開演前にご挨拶のスピーチを頂戴した町長さんはじめ、日曜日にも関わらずたくさんの役場の職員さんたちもご鑑賞頂きました。コロナ禍による2年越しの開催に至るまで諸々根気強くご準備頂き、当日は会場設営や駐車場の誘導など直接的にコンサート作りにご尽力下さいました。あらためて感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございました。
日本の春を詠んだ詩の歌もいくつか歌いましたが、やはり東京や名古屋で歌う時より俄然、リアリティが感じられてジーンとしましたね!田舎で生まれ育った者の特権でしょうか、日本の古き良き自然の情景を歌う郷愁(=ノスタルジー)は他に変え難い感動を自分の中に湧き上がらせてくれます。昔の記憶のままの海と山、そして人が、この日のコンサートを温かく包み込んでくれました。
伴奏者として愛知県から来てくれた秀平雄二さんが弾いたグランドピアノは自分の祖父(故人)が町に寄贈したもので、何十年も経って孫がそのピアノと一緒に歌うことになるとはきっと想像もしてなかっただろうなと思います。秀平さんの素晴らしい演奏で、普段はおそらく年に何回も使用されることの無いそのピアノも、きっと大いに喜んでくれたことと思います。秀平さん本当にありがとうございました!
最後に、平生町も他の多くの田舎の町と同じく少子高齢化が進んでいます。今回も客席に98歳(!)のお客様が来てくれましたが、自分の両親も含めて応援してくれる人たちが元気なうちに、また機会を伺ってコンサートが出来たらいいなと思いました。四季折々に素敵な曲、懐かしい曲がたくさんあるのが歌の魅力でもあります。自分にとって唯一の故郷である平生町に、これからも歌で恩返ししていきたいと思います。それまで地元の皆さん、元気で待ってて下さいね!!
(※写真は本番の様子と、楽屋から見えた外の景色。)