3日の土曜日は今年初めての愛知県(豊田市)でのコンサートでした。
コロナの影響により30人余りのお客様(消毒や体温チェック有り)を対象にした”サロンコンサート風”の会場で、本番中も換気のためドアは開放し、歌手と客席の間にアクリル板を設置するなど、このご時世ならではのコンサートの佇まいでした。お客様は小さなお子様からご年配の方まで様々でしたが、共演者お二人の関係者さんが多いことから、特に30〜50代くらいまでの”現役世代”の割合いが多かったことが印象的でした。(普段はご年配層の割合いがもっと高いので。)
今回のコンサートは色んな偶然が重なって実現したものですが、そもそものいきさつは、豊田市在住で私と同じ大学の出身の中村真由子さん(Sp)とある日新幹線の中でばったり「遭遇(しかも何年ぶりに)」した際に話がはずみ、その中でピアニストの山田なつみさん(同じく豊田市在住)ともお互いが繋がっていることが判明したことから、「じゃあ二人の地元で何か一緒にやってみようよ!」というごくシンプルなきっかけから生まれたものでした。東京までレッスンに通っていたり、小さなお子さんを抱えながら練習していたりと、苦労もしながら好きな音楽を勉強し続けている若い二人の様子を聞き及ぶにつれて、これまでの縁もあって何か手を差し伸べたくなったんだと思います。(コンサートのタイトル「なかなかな〜」も、三人の名前にちなんで付けられています!)
曲目やコンサートの構成(“なかなかな”盛り沢山の内容でした!)にはじまり、会場予約からリハも含めた予算組み、印刷物の作成、小道具作り、本番会場の設営など全てお二人が直接準備されたのですが(本番も演奏する者にとっては”なかなかな”作業なんです!)、コロナの影響でせっかく勉強している歌やピアノを発表する場が激減している=ほとんど皆無な状況にあって、感染防止の条件付きながらも公の会場で生の演奏会を制作・開催するという目標は私よりずっと若いお二人にとっては、きっと大きな励みになったことと思います。リハーサルや本番でもお二人の”なかなかな”情熱がしっかり伝わって来て、自分もつられて熱のこもった歌をご披露出来たのではないかと思います!
当日は受付のお手伝いにさらに若い世代の大学の後輩(教え子でもあります)が駆けつけてくれました。同じく豊田市在住ということで、同市の若い音楽家の輪がこれからも広がって行くことを願い、コロナ禍にあって出来る範囲で演奏活動が続けられる環境を見出せていけるといいなと願っています。2021年最初の愛知県での本番ということで”なかなかな”緊張感も抱きつつ、3人で楽しくコンサートが出来たことが本当に嬉しかったです。中村さん、山田さん、そしてご来場頂いた皆様、どうもありがとうございました!
(※写真上:アクリル板越しの本番の様子。 下左:本番直前の楽屋にて緊張気味の3人。 下右:当日の素敵な手作りパンフレット。)