明日の朝のフライトを控え、夜になっても荷造りに追われています。
2年前に『魔笛』(タミーノ役)で初めてご縁を頂いたのに引き続いて、また再び出演のご依頼を頂きました。一度のみならず再度呼んでもらえるのは、このお仕事をさせてもらう中で本当に嬉しい瞬間ですし、感謝して是非良いパフォーマンスが出来るようしっかり準備していきたいと思います。
今年だけで3つのプロダクションで『理髪師』に出演しますが、それぞれ違いもあるのでご紹介してみます。まず、1つ目のプロダクションとなった兵庫版と比較して、よりROSSINIの原曲に近づいた部分を挙げますと・・・
☆兵庫では日本語、今回は原語のイタリア語上演です。イタリア語では初めての機会です。
☆兵庫では演奏されなかった伯爵の大アリア”もう逆らうのはやめよ!”を今回は演奏予定です。こちらも、アリア単発では歌っていますが全曲の中では初めてです。オペラの最初から歌ってきて最後の最後でこの至難のアリアが歌えるかどうか・・・(汗!)不安もありますが、今は「いよいよ本来あるべきアリアが披露できる!」というワクワク感の方が強いですね。
続いて、今回の沖縄では演奏会形式での上演と言う事で、原曲通りではない点も↓
★演技がありません。衣装も無しなのでスーツやドレスなど自前の服で演奏します。その分、通常のコンサートと同じく、しっかりと歌や声そのもので表現したいと思います。
★「レチタティーヴォ」と呼ばれる、アリアや重唱をつなぐ”語りの部分”がカットされます。そして、その代わりにMC(お話)で解説して下さいます(フィガロ役の牧野正人さんが担当。その魅力的なお話方にもファンがいらっしゃるほどで、きっと今回も抱腹絶倒で分かりやすいMCをご披露して下さることでしょう!)。
★オーケストラ伴奏ではなく、ピアノ伴奏です。
以上、兵庫と沖縄の2つの公演を比較してみましたが、自分で練習していて、同じ作品なのに全く違うもののように感じる時もしばしばです。こうして色んな形式ややり方で何度も上演される楽しみがあるからこそ、「クラシック」は不滅なのでしょうね!
ちなみに、11/30の名古屋での『理髪師』は、ちょうど兵庫版と沖縄版を足した形の「完全な形」での上演予定です(原語、大アリア有り、演技有り、レチタティーヴォ有り、オーケストラ伴奏)。2つの上演を積み重ね、最後に最も原曲に近いヴァージョンで演奏出来るとは・・・うまく出来過ぎですね(笑)!!
沖縄の皆さん、ぜひ浦添市の会場でお会いしましょう!!(入場料もお安いですよ!笑)