三河市民オペラ『トゥーランドット』公演は忘れ難い興奮の記憶を残して終演しました。
今回の公演を1回のブログでの報告で終わらせるのはもったいないので(笑)、3回に分けてこの冷めやらぬ幸せな記憶をお話ししようと思います。
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あるお客様から「愛知県の市民オペラでここまでのクオリティーとは想像してませんでした」と言って頂きましたが、逆にむしろ市民オペラだからこそ、ここまでの感動や興奮を提供できたのかもしれません。
例えば本番前々日のリハーサルで、合唱のカゲ歌(※舞台裏で歌う部分)のバランスチェックが何度も何度も繰り返して行われましたが、合唱の方々もオーケストラもずっと集中して長時間(ゲネプロの開始予定時間を約1時間もオーバーしていました!)のリハーサルに対応されている様子を見て、これはひょっとしたらプロの団体では難しいのではないかと思いました。
また、ダブルキャストのソリストと違って、合唱とオーケストラの皆さんは2回公演の最終日を入れると連続4回も全曲(しかも『トゥーランドット』!)を演奏することになったのですが、よくありがちな「中だるみ」も無いどころか、日に日にテンションや演奏の質が上昇していくばかりで、それこそ”天井知らず”さながらのパフォーマンスは驚異的でした。
自分でもオペラの出演する時は、「もうこの役を再び演じることは無いかも」とか「また数年、しばらく歌わないのかな」などと思いながらできるだけ丁寧に、やり残すことができるだけ少ないように取り組んでいるつもりですが、別組のゲネプロを客席から見ていて、きっと自分なんかよりもっともっと、合唱やオーケストラの皆さんの方が「これが最後!」(※市民オペラで同演目の再演はなかなか無いですよね)という強い思いがあるんじゃないかと感じ、気合を入れ直して自分の本番当日までまた一から役柄の勉強や演技の確認をしました。
合唱指導の近藤先生のカリスマ的な求心力とご指導方法の素晴らしさ、稽古ピアニストの皆様のご努力、オーケストラの蒲郡フィルさんの御苦労(オーケストラピットに入りきらず舞台上にまで溢れる大編成!!)など、関係されたすべての方々の熱い思いがこの大成功を導いてくれたに違いありません。
実は今回、キャストとしての出演の他にも、イタリア語の発音指導(すでに合唱指導の先生のおかげで皆さん十分ご承知で、実際はほとんど役に立てませんでしたが・・・)や関連セミナー及びコンサートなどでもご縁が続いていたので、1年前の様子や練習の過程を垣間見ていたことから、最終日の最後のシーンでの合唱の歌声には自然と胸が熱くなりました。(そして、翌日からそれぞれの職場や学校や家庭で、お仕事、学生、主婦など元の生活に戻られることでしょうね。これもまた市民オペラならではの感動を誘われる要因かもしれません。)
今回ご一緒できて本当に嬉しかったです。叶うことなら、またいつか再びご一緒できたら幸せです!お疲れ様でした&ありがとうございました!!
(※写真は初日組ゲネプロ終了時。舞台前列中央やや左の赤紫の衣装が本人。)