20日(日)の『椿姫』の会場・瀬戸市文化センターは1500席がほぼ埋まる大盛況でした!
日曜お昼、この季節に珍しく晴天、1000円という価格設定などなど、色んな要素が重なってのことと思われますが、瀬戸市文化センターの関係者皆様のご尽力が大きかったに違いありません。出演者としては、たくさんのお客様に聴いてもらえることこそ何よりの幸せです。本当にありがとうございました。(前日は地元で有名なうなぎ屋さんで「コチュジャン入りひつまぶし」をごちそうにもなりました!B級グルメ・瀬戸焼きそばもおいしかったです!)
写真は左から、ナビゲーターの村上信夫さん(元NHKアナウンサー)、本人、天羽明惠さん(ヴィオレッタ役)、須藤慎吾さん(ジェルモン役)、そしてピアニストの古藤田みゆきさん。幕間の休憩中に楽屋でパチリ。
オペラのハイライト上演は毎度色んな制約や出ハケのお約束事が多くなり、上演にあたっては全曲公演より別の意味でより難しさがあるのですが、今回は実質リハーサルが出来たのは前日の午後と当日の午前中のみ。
しかし、出演者の皆様揃って舞台にかけては百戦錬磨(?)の方々ばかり。ナレーションのタイミングから照明・演出のことまで、本当にスラスラとリハーサルは進みました!本番も集中力があって、楽しいナビゲーションを挟みつつ、引き締まった舞台になったのではないかと思います。(お客様もしっかり聴き入って下さる様子が感じられて、一層気合が入りました。)
特に、オペラそのものの内容や音楽については、作曲者VERDIの書いた「楽譜」という決定的に正しい道標が演奏者を導いてくれるので、それに従えば自ずと「着地点」が見えるものですね。
天羽さん、須藤さんという日本を代表する歌手に混じって声を出すだけでも、なんだか自分の声がいい響きに引き上げられるような錯覚に陥ります。と同時に、自分の課題や欠点も突きつけられるわけで、「ああ、やっぱりこうなってちゃだめなのか」とか「ああいう感じで声をもっていけばいいのか」など、どんどん気付くことができます。歌手独特の感覚かもしれませんが、こういう経験をさせてもらうことが自分には本当にありがたいし嬉しい時間なのです。
素晴らしい共演者の皆さんに囲まれてアルフレードが演じられて、本当に嬉しかったです。
そして、やっぱり自分は『椿姫』のアルフレード役が好きだなぁと再認識。まだまだ声の力強さや芳醇な音色が出るには年月がかかりそうですが(本来はテノーレ・リリコの役柄)、少々短絡的な考えや行動をしてしまうこの青年貴族の燃えるような情熱と溢れる愛情を、舞台上で余すことなく体現できる瞬間に勝る興奮は他のオペラの人物ではまだ味わうことができません。出来ることなら生涯を通してこの役を歌っていけたらと思います。
偉大なるマエストロ・VERDIに感謝と敬意を!!
さぁ、今日からの大学の実技試験監督を終えたら、いよいよ故郷でのニューイヤーコンサートです!!ここからフルスロットルで頑張ります!!!