26日のNHKラジオリサイタルの収録もとても印象的でした。
日本の古典芸能の「聖域」と言うか、おそれ多くて一般人では足を踏み入れがたい神聖なる能の舞台に、燕尾服と革靴(※もちろん通常は「足袋」以外では上がれませんが、今回は特別に舞台全面に板を敷き詰めて頂きました。)で登場するだけで少なからず「違和感」を感じつつ、でも貴重な機会と言うことで一曲ずつ丁寧に歌って参りました。
音楽用ホールでないことから、ピアノとの音響バランスを試行錯誤したり、ラジオ収録ということでマイク(立ち位置)の制限があったり、曲の途中でMCの方とのトークもあったりと、演奏以外にも気を配る必要がある「神経戦」となりました(笑)
写真(※共演の二宮咲子さんと)にあるように舞台左奥に続く花道はずいぶん長く、いわゆる出ハケ(登/退場)に時間がかかるわけですが、その間はずっとスポットライトで追われているのでお客様からははっきり見えているため、うつむいて歩くわけにもいかず、さりとて演歌歌手のように愛想を振りまいて笑顔で歩く余裕もなくて……なによりこの時間が一番恥ずかしかったですね(汗)
洋の東西は異なれど、お互いに長い歴史に支えられた伝統芸能であることを改めて感じることが出来ました。能楽堂の舞台に上がらせてもらえたという貴重な機会を頂いて本当に感謝しています!
昨日は東京日帰りコースで、とある来年のオペラのオーディション。
幸運にも良い結果が頂けました!
恵比寿駅のホームで合格の報告電話を受けましたが、余りの嬉しさで思わず大声で叫んでしまいましたね(笑) 周りでびっくりしてた皆さん、ごめんなさい!
季節は間もなく芸術の秋。夏に蒔いた種が花となって咲いてくれるかどうか、待ち遠しくもあり心配でもあり。
上記以外にもあと二つほど、それぞれ咲けば大輪の花となるはずのオーディション結果を待ちながら過ごす落ち着かない日々です。